沖縄の難しい地名と漢字

沖縄の難しい地名と漢字豊見城市(とみぐすくし)
55年 前

豊見城市(とみぐすくし)

豊見城市は沖縄本島南部に位置する市です。那覇市の南西に位置し、人口の多いことでも有名です。

元々は村であったのですが、昭和51年には全国一人口の多い村となり大きな村に発展しました。
2002年に市制施行を実現、村から町を飛び越え単独で市になったのは全国初です。
古くから豊見城は農村としての歴史があります。三山時代(13~15世紀)瀬長島に住んでいた先住民たちは耕地になる土地が少なく、陸地に渡って開拓が必要となり、現在の豊見城城跡に移住し村を造ったといわれています。沖縄では城のことを「グスク」と呼んでいたそうです。村造りのすぐ後にグスク〈城)がつくられました。当時は単なるグスクと呼ばれていましたが、すぐに有名になったことから「名高い」「鳴り響く」などの意味する「とよみ」という言葉をグスクの前に冠し「とみぐすく」と呼ばれるようになりました。

当初は「とよみぐすく」と呼ばれ次に→「てぃみぐすく」となまり→最後には「とみぐすく」と変化したと考えられています。豊見城ではジョン万次郎滞在の地でもあり、古くより様々な祭事が伝承されています。ハーリー祭りやエイサー祭りは中でも有名です。

豊見城ではじめて集落がつくられたといわれる「瀬長島」昔から風光明媚な神の島・信仰の島とされていきました。子宝岩といったパワースポットもあります。戦後は軍用地として利用されましたが、天然温泉もありデートスポットなどとして憩いの場として賑わいを見せています。

次に豊見城で有名な読めない地名をご紹介します。≪保栄茂≫さて、なんと読むでしょうか?ほえむと呼んだ方は残念!正解は「びん」です。15~17世紀にかかれた「おもしろそうし」の中に「ほへむ」「ほえむ」と記述がありもともとの表記はひらがなでした。江戸時代になり薩摩が侵攻してきたときに、琉球の地名に漢字を当てることになりました。そこで「保栄茂」という感じを当てたといわれています。
なぜ「びん」と読むようになったのかは、残念ながら未だに謎であり研究中だそうです。解明されるのが楽しみです。琉球語は実は言語か方言かで言語学上の決着はついてないのだそうです。ユネスコが指摘している消滅言語として「アイヌ語」「八丈語」「沖縄語」「国頭語」 「宮古語」 「奄美語」 「八重山語」 「与那国語」の6つがあるといわれています。
沖縄の言葉は本当に不思議な響きがあり、漢字も難しいものが多いですね。
今後も、沖縄の難しい漢字をご紹介していこうと思います。

 

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